『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』と『楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)』『同(均等型)』『同(債券重視型)』の特徴と運用実績を比較してみました。

今回、取り上げた投資信託は、すべてつみたてNISA対象商品です。つみたてNISAは少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度(金融庁)です。


8資産均等型と楽天・インデックス・バランスの特徴

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』(三菱UFJ国際投信)は世界の株式、債券、REIT(不動産投資信託証券)に分散投資します。

原則として外貨建資産の為替ヘッジは行いません。

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) 基本配分

楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)』(楽天投信投資顧問)、『同(均等型)』(楽天投信投資顧問)、『同(債券重視型)』(楽天投信投資顧問)は世界の株式と債券に分散投資します。

債券への投資は為替ヘッジを行い、為替リスクの低減をめざします。

楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)(均等型)(債券重視型)基本配分

今回、取り上げた投資信託の信託期間は無期限です。


8資産均等型と楽天・インデックス・バランスの信託報酬と実質コスト

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)、楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)(均等型)(債券重視型)の信託報酬と実質コスト

上記の数字は最新の信託報酬率を適用した推計による概算値であることに注意してください。

信託報酬(運用管理費用)以外に売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用(保管費用、監査費用等)を含めたものが実質コストになります。

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』の実質コストは、第4期(2020年4月28日~2021年4月26日)運用報告書の1万口当たりの費用明細の信託報酬以外の諸経費を1年(365日)相当に改めて、現時点の信託報酬率を当てはめています。

受益者還元型の信託報酬は純資産総額1,301.52億円(2022年2月4日現在)で計算しています(500億円未満の部分 税込0.154%、500億円以上1,000億円未満の部分 税込0.1485%、1,000億円以上の部分 税込0.143%)。

楽天・インデックス・バランス・ファンド』の実質コストは、第3期(2020年4月16日~2021年4月15日)運用報告書の1万口当たりの費用明細の合計に実質的な投資対象である投資信託証券の報酬を加えています。

『楽天・インデックス・バランス・ファンド』は債券部分が為替ヘッジ付なので為替変動リスクの軽減を期待できる反面、ヘッジコストの影響が気になるところかもしれませんね。

為替ヘッジコストについて(2022年1月)(PDF/大和アセットマネジメント)

米ドル円のヘッジコストは決済資金需要の高まる年末を過ぎたことから足元では低下傾向です。ただ、米国の利上げによって米ドルと円の内外金利差が拡大するとヘッジコストの上昇要因になります。

米ドル円、ユーロ円のヘッジコストの推移

2022年の米ドル円のヘッジコストに関する留意点-米国の金融政策と金融規制の動向に注視すべき(ニッセイ基礎研究所)


8資産均等型と楽天・インデックス・バランスの運用実績

バランスファンドのチャート

下のチャートは過去3年の基準価額の推移(2019年2月5日~2022年2月4日)を比べたものです。

比較しやすいよう起点の基準価額を1万円に統一しています。

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)、楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)(株式重視型)(債券重視型)の基準価額の推移(チャート)

バランスファンドの騰落率

騰落率の比較は下の表の通りです(2022年2月4日現在)。

コロナ・ショック時の下落率は2020年2月の天井から同年3月の底まで(8資産均等型は2月21日~3月19日、楽天は2月21日~3月24日)の数字です。

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)、楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)(株式重視型)(債券重視型)の騰落率

昨年のコロナ・ショックではREIT(不動産投資信託証券)が株式よりも大きく値下がりしたので、『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』もマイナス幅が大きくなっています。

新型コロナウイルス感染拡大を受けた各資産の値動き(日興AM)

世界の株式、国債、REIT指数および、原油、金価格の推移

直近はインフレ圧力による米国の利上げ加速を警戒して株式だけでなく債券にも逆風が吹いています。

シャープレシオ(リスク調整後のリターン)はコロナ・ショックを含む過去3年では均等型と債券重視型が優秀です。

均等型 = 債券重視型 > 株式重視型 > 8資産均等型

過去1年では株式重視型が優秀です。

株式重視型 > 8資産均等型 > 均等型 > 債券重視型



楽天・インデックス・バランス まとめ

楽天・インデックス・バランス・ファンド』は投資信託1本で世界の株式と債券に手軽に分散投資ができて、リスク許容度に応じて株式と債券の比率(70:30、50:50、30:70)を選べるのも魅力の一つでしょうか。

『楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)』の純資産総額が200億円を超える一方で、『同(均等型)』や『同(債券重視型)』は資産規模がまだ小さいなど若干心配な面もありますね。

株式と債券への異なる資産配分によるベスト、ワースト、平均リターン、1988年~2013年

一般的にはある程度までは株式の比率が高いほど長期運用における平均リターンが向上する傾向にありますが、リスク(リターンのぶれ)も大きくなります。

長期で運用を続けようと思ったら、無理な背伸びをしないことも大事かもしれませんね。


楽天・全世界株式インデックス・ファンド』や『楽天・全米株式インデックス・ファンド』との比較は下の記事を参考にしてください。

楽天・全世界株式、楽天・全米株式を『楽天・インデックス・バランス・ファンド』3種と比較・評価 あれこれ悩むくらいならバランスファンド1本でいい?

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』との比較は下の記事を参考にしてください。

『セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』『楽天・インデックス・バランス・ファンド』実質コストや運用実績を比較・評価